キーファー・サザーランドに釣られて
本日紹介するのは芸能人の英語力でも、海外情報でもなく、ドラマで使われていた「家族や友人を気遣う優しい英語フレーズ」です。『TOUCH/タッチ』という海外ドラマはご存知でしょうか?歴史的大ヒットとなった『24-TWENTY FOUR-』シリーズが終了した後、キーファー・サザーランドが主演を務めたドラマです。感動系のドラマや映画が好きな僕は当然の如くこのドラマを見始めたのですが、実生活で使いたくなる表現がいくつかありましたので、ご紹介します。
TOUCHの物語
元ジャーナリストでシングル・ファーザーのマーティン・ボームは、自閉症の息子ジェイクと意思を通じるため、あらゆることを試みる。だが、ジェイクは決して口を開かず、ほとんど感情を表に出さず、触れられるのを嫌がり、自らも滅多に他人に触れようとはしない。学校などから突然姿を消してしまうことも頻繁に起こる。
そんなある日、実はジェイクには、数字を通して過去・現在・未来、そして世界各地の人々の繋がりを知覚する能力があるらしいと、マーティンは気付く。ジェイクはそういった繋がりに異状を感じると苦しくなり、マーティンに数字を見せることによって助を求めているのだ。マーティンはそのメッセージの意味を探りながら、さまざまな形で人助けを行うようになる。
しかし、そんなマーティンの行動は、ソーシャルワーカーの目には奇異に映り、父親としての資格が問われることになる。ジェイクを助けたいという気持ちと、ジェイクの養育権を失いたくないという気持ちが葛藤する日々が続く。その過程で、ジェイクと同じ特殊能力を持った少女アメリアが以前、謎の死を遂げたらしいとわかってくる。どうやら、ある大企業がジェイクの養育権をマーティンから取り上げようとしているのは、ジェイクの特殊能力とも関係があるらしい。
提案をしてみる
You know what? I’ve got an idea.
(ちょっといいかい?やりたいことがあるんだ。)
You know what?は直訳すると「何か知っているか?」という意味になりますが、「あのね」「ちょっといい?」「ねぇねぇ」のような意味でよく使われます。この表現はかなりカジュアルな表現なので目上の人には使えません。友人同士では「Guess what.(ちょっと、知ってる?)」と話し始めに使われることが多いです。I’ve got an idea.は、I have an idea.よりも「いいアイディアを思いついた!」というニュアンスが強いです。
驚いた気持ちを表現
Again? You’ve got to be kidding.
(また?嘘だろ。)
You’ve got to be kidding.の「have got to be…」は、「〜に違いない」という意味で使われ、You must be joking(からかってるんだろ)と同意です。「嘘だろ!マジか!」と言いたい場合は他にも「No way!」「This can’t be happening!」「That can’t be true!」も使えます。
思いっきり褒める
You killed it!
(最高だった!)
ここでkillが使われていることに驚く方が多いと思います。killという単語には「圧倒する」「度肝を抜く」「完全にやっつける」という意味があり、こうして褒め言葉としても用いられることが多いです。これはかなりネイティブっぽい言い回しですね。他にも、何か成し遂げた時に「You nailed it!(やったな!)」と動詞の”nail”(打ちのめす、くぎ付けにする)が使われることも多いです。
(子供に)優しく聞く
Would you like that? Of course,you would,right?
(やりたいか?もちろんやりたいよな、そうだろ?)
この言葉だけを聞いたら押し付けがましく聞こえますが、ドラマの中ではあくまで背中を押す感じで使われています。大人が子供に対して話す際には、日本語と同じで英語でも優しい話し方になります。このドラマでは息子が自閉症で話せないので「Of course,you would,right?」と質問の答えをあらかじめ用意して行動しやすくさせています。これと似た表現に「Why don’t you…?」(〜したら?)があります。
特徴を述べる
The kid’s like clockwork.
(あの子は時計のように規則通りだ。)
clockworkは「時計仕掛け」「規則正しさ」という意味。ここでは人が時間通りに行動することについて使われています。他にも「He is punctual.」(彼は時間を守る人だ)、「He’s always on time.」(彼はいつも時間に正確だ)ということも多い。逆に時間にルーズな場合は、unpunctualを使ったり、He has no sense of time.と言ったりします。日本人特有の5分前行動は海外ではかなり高評価ですので、是非海外に行った際にも規定の時間前に行動することを守ってみてください。
我慢の限界
I cannot bear to see your father cry anymore.
(これ以上お父さんが泣くのを見るのは耐えられない。)
「耐えられない」と言いたいときは、bear(我慢する)の他にも、put upというフレーズも使えます。「I cannot put up with his behavior anymore.」(彼の態度にはもう我慢できない)のように使います。また、I cannot take it anymore.のようにtakeを使って言うことも多いです。
相手を励ます
You can’t fail!
(失敗するわけないよ!)
このフレーズを直訳すると「あなたは失敗できない!」となります。それが転じて「失敗するわけない」と相手に”強く”伝えることができます。このようにcan’tを使って強く意見を示すことは多く、You can’t miss the station.と言えば「駅は(誰にとっても)わかりやすい場所にある」という意味になったりする。でもこれ日本人は素直に受け取れない表現かもしれませんね。励まされるより共感して欲しいみたいな・・・。
話を聞く意志を見せる
I’m all ears.
(聞きましょう。)
この表現は僕初めて聞きました。I’m all ears.は全身が耳になっているという意味ですね。「聞く準備万端」って気持ちを伝えることができます。同じ表現としては、I’m ready to listen.や、I’m listening.ということも多いです。また、話してくれた案に賛成ならば、「I’m up for it!」(大賛成です)、「Sounds great!」(良いと思います)、「I don’t see why not.」(是非そうしよう)と言うことができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。なかなか良い解説できてますよね(笑)?これホームステイや海外留学などで使えるフレーズです。気に入った表現がありましたら、50回くらい繰り返して今すぐ覚えてしまいましょう。こうやって見つけたタイミングで覚えてしまうことはとても大事なことです。海外に行けばもっとこういう機会が増えます。というか、こういう風にして日本語ももっとオシャレな言い回しをどんどん覚えていかないといけないですよね。ちなみに、記事を書く時など類語辞典がなかなか使えるんですよ。
TOEIC講師:石崎力也